建築設計は、意匠設計、設備設計、構造設計の3つに大別されます。 そのなか設備設計は、一般的に機械(空調・衛生)設備と電気設備の2つ専門分野があり、総合力で設備システムという頭脳、神経や血管を構築し、無機質な構造体などに命を吹き込むのが役割です。 建物は、命が与えられて初めて、人が健康で快適に過ごせる環境が実現します。 また、生活環境はもとより地球環境を守るという21世紀の必須テーマに対しては、エネルギーを効率良く利用し、建設から廃棄に至る迄のライフサイクルを通して設備計画を構築することで、経済的にも価値の高い建物となります。「環境の時代」である今、設備設計の重要度は高まるばかりです。
人々が健康性、快適性、安全性をもって過ごせるように、空気調和・衛生に関するさまざまな法令、規制、基準などをもとに、建物内の環境を構築します。ECOで快適な温湿度、清浄度、気流、ふく射環境などを実現するための「空調設備設計」、給排水などの整備と水廻り快適性を実現する「衛生設備設計」などがあります。また、火災の被害を最小限にとめる消火設備の設置なども含まれます。
電気設備を分類すると、一つは電気を安定供給する設備と照明などの電灯設備や動力設備があり、もう一つは通信や情報伝達に必要な設備、安全・安心を確保するための防災・防犯に対する設備などに分類されます。 又、地球環境に配慮した太陽光など次世代エネルギー活用も含まれます。
公共建築物を中心に、医療・福祉施設から住居施設まで多様な施設を経験豊富な技術者が、国際基準に基づく品質マネージメントシステムにより顧客の要望事項を、設計初期段階で明確にインプットし、設計レビュー、設計検証、設計の妥当性確認の機会にアウトプットされるものが適正であるか、技術・コスト・快適性・安全性・施工性・維持管理・環境配慮などの観点から確認をおこない高品質な業務を提供します。又、VE、仮設計画、施工方法などの検討に加え、仕様、コスト、工期短縮などの総合的な検討を行ないます。
発注者と工事請負者の間にあって監理者の役割をはっきりさせ、工事請負者との間の責任分担を明確にし業務の的確かつ円滑な運営を行い、もって顧客の要求に応えるとともに関係諸法規に確実に適合させます。
「コストの最適化」「品質の確保」「法令の適合」「スケジュール厳守」を目的とし、設計者・施工者がおこなう建設プロジェクトの計画・設計・発注・施工の各プロセスを中立な立場でマネジメントし、お客様に満足度が高い建物を提供いたします。
施設の維持管理について、建築設備士、一級建築士などの技術力の高い技術者がお客様の相談に応じます。例えば、エネルギー消費量(電気・ガス・水道等)を把握し、エネルギーの効率的利用や環境負荷の低減策を検討し、個々の施設にあった最適な省エネ提案をおこなうことや、施設の経年劣化状況を調査して補修・修繕計画の提案をおこなう等、お客様の施設管理を支援します。
建築設備定期点検
建築基準法第12条第1項に基づく建築設備定期点検 不特定多数の人が利用する特殊建築物等に関しては、建築物利用者の人命と財産を守るために、建築設備(換気設備、排煙設備、非常用の照明装置及び給排水設備)を毎年、検査資格者(一級建築士等)が検査し特定行政庁に報告をおこなう義務があります。
省エネ法の届出と定期報告
省エネ法第75条第5項又は第75条の2第3項の規定による“定期報告に係る建築物の省エネルギー措置の維持保全の状況”の確認調査及び報告 平成20年5月に省エネ法(エネルギーの合理化に関する法律)が改正され、平成 22年4月1日以降は、これまでの届出対象の床面積2,000㎡以上の建築物に加え、床面積300㎡以上2,000㎡未満の建築物についても、建築物の用途に関らず、新築・増改築時等における省エネ措置の届出が義務付けられています。更に、届出を行った建築物は、届出後3年毎に特定行政庁に定期報告をおこなう必要があります。 ※省エネ法の定期報告は上記の特殊建築物や昇降機等の定期報告とは別のものです。